SingRavue Vol.9 ライブレポート!!

Perfume】
5月1日(日) 渋谷O-Crest
SingRavue Vol.9
Perfume・Chu!Lips・Kaori@livedoor PHOENIX・SAMANTHA・NEXT GENERATION

「capsule」の中田ヤスタカ氏がプロデュースするガールズポップユニット「Perfume」が、2ヵ月ぶりのライブを敢行した!
 テクノポップを基調としたサウンドで畳みかける数々の楽曲は、近未来的でありながら、どこか懐かしく心地よい……。
加えて、3人の出身地である広島弁のニュアンスを加味した絶妙のMCなど、彼女たちの魅力が存分に発揮されたライブの
模様をドドンッとお伝えしよう!
このエンタメ空間は『正真正銘』の面白さだ!

【ライブレポート】
『SingRavue Vol.9』と題された対バン形式のライブも、SAMANTHA・NEXT GENERATION・Chu!Lips・Kaori@livedoor PHOENIXと続き、
いよいよ大トリを務める「Perfume」の出番に!トップバッターであるSAMANTHAの時点で、会場は異様な熱に包まれてはいたが、
トリともなると臨・界・点。
会場が暗転すると、「ピコピコ♪」とテクノの調べが響き渡り、否応なしにテンションを上げ、手拍子を誘う。会場に木霊する
「パフュームです!」のSEが、歓声で打ち消されるや、3人が勢いよくステージに飛び出し、1曲目「おいしいレシピ」
がとろけるような電子音に包まれてスタートした!
若干緊張の色も見え隠れする彼女たちとは、あまりにも対照的に盛り上がるファンたちの姿。21世紀型テクノポップではあるが、
どこかファミコン世代には懐かしい8bitサウンドも見え隠れする「おいしいレシピ」は、オープニングナンバーとしてうってつけの楽曲だ。
 会場には、かつてファミコンに胸を躍らせたであろう年代の人たちも多く見受けられたので、仮にPerfume初体験だったとしても
その楽曲のキャッチーさとグルーヴ感にすんなり溶け込んでいたことだろう!

続く「コンピュータードライビング」のイントロが流れると、待ってました! と言わんばかりに拳を突き上げ大歓声を挙げる者、多数。
ニューウェイブとテクノと8bitと歌謡メロディが、エレキの名の下に一致団結したかのようなこの名曲でモッシュ寸前の盛り上がりを
見せる会場。――って危ないからほどほどに! と言いたいところだが、このキラーチューンの完成度があまりにも素晴らしく
……気持ちがわからなくもないかも。
アナログ感をなぜか含んだデジタルメロディといい、機械的かつ有機的な振り付けといい至高の1曲なので、未聴の人は一聴の価値がありまくり!

このままでは体がもたないので、チルアウトとばかりにMCへ。広島弁ニュアンスの残る東京語でしゃべる「あ〜ちゃん」こと
西脇綾香ちゃんと「かしゆか」ちゃんの天然度数を“青天井”で上げていくトークに、「のっち」こと大本彩乃ちゃんがなんとな〜く
訂正を入れていくというMCに会場も大盛り上がり。
「皆さん、次の曲は騒ぐなり好きにしてくださいー。あっ! ダイブっていうんですか? アレは危ないからやめたほうがいいですね。
大変なことになっちゃいますよー。でもまぁ〜騒いじゃいましょ!」と雲を掴むような発言をする「あ〜ちゃん」の掌で転がされるファン
……なんともエンターテインメントなMCぶりだ! 

MCの勢いのままに「モノクロームエフェクト」へ突入。正統派エレポップであるこの曲に、体でリズムを刻んで楽しむ皆さん。
ぱたりとモッシュが止んだのは「あ〜ちゃん」発言の効果か!?

コンテンポラリーなダンスと8bit的な振り付けが印象的な「引力」のイントロが流れると、会場は少し不思議(SF)空間へと変貌。
「ピコピコ♪」という音が、妙な安心感をもたらし、しばしPerfumeの柔らかい歌声に聴き入るファンの姿。ホントに楽曲といい振り付け
といいレベルが高いなぁ〜と感心しきりの“がるおん取材班”であった。

ここで本日2度目のMCへ。ゴールデンウィークの予定を題材に即興漫才……じゃなくて、近く開催される「広島フラワーフェスティバル」
への出演報告をして歓声を浴びた。MCの独特の間が妙におかしくて、ありがちな漫才MCではなく、どこかフワフワしている。
これが彼女たちの魅力なんだろうなぁ……と気がつけばすっかりヤラれてしまった!
「時間というのは早いもので次でラストです」と結婚式のスピーチのような「あ〜ちゃん」のMCでファンの笑いを誘い、ライブは怒涛のラストスパートへ!

「スウィートドーナッツ」のイントロが心地よく流れると、再び会場はモッシュ気味に。アップテンポのこの曲がボルテージを
どんどん上げていくのは仕方のないことで、こうなれば「後は野となれ山となれ!」とばかりに拳をあげて、
「のっち〜!」
「あ〜ちゃん!」
「かしゆか〜!」
 とかけ声を繰り出すファンたち。そしてそのテンションのまま、アンセムPerfume」に雪崩れ込む!

 会場はまるでスーパーマリオでスターを取ったときのようなハシャギっぷり(無敵ぶり)を展開し、「あ〜ちゃん」が
「後ろの人も手を振って〜!」と巧みにアジテーションすると、会場全体が一つになったかのような連帯感を見せる。
テクノ・ポップの普遍的な良性を示すような心地よさとともに、ライブは大歓声に包まれ、惜しみない拍手とともに終了したものの、鳴り止まぬ声援……。
3人揃って「最高に楽しかったです! ありがとうございましたー!」と深々と感謝の意を表した。そして最後にはファンに
とってかな〜〜〜〜〜〜〜〜りうれしいお知らせが!
 なんと7月7日にお隣(ビッグな!)「Shibuya O-West」でワンマンライブが決定したのだ!! 今夜のお客さんにはしかも
しかもしかもしかもチケット先行予約の特典がついたのである。今回来られなかったファンは、詳しくは公式サイトをこまめにチェックするしかない!
このパフォーマンスとミュージックは、ガールズポップユニットとしては「ミュータント的」とでも表現したくなるような異空間
を持ちえているのではないでしょうか!? 老若男女に親しまれるだろう、この恒久的な心地よさを体験しないなんてちょっと
勿体無いぞ……そこの未体験のアナタ!

【セットリスト】
1 おいしいレシピ
2 コンピュータードライビング
3 モノクロームエフェクト
4 引力
5 スウィート ドーナッツ
6 Perfume

なかなか良く書けてると思います。